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東京の空の下オムレツの匂いは流れる

日常茶飯事
今日の一冊はタイトルからお察しの通り、石井好子の女ひとりの巴里ぐらしです!

女ひとりの巴里ぐらし (河出文庫)

女ひとりの巴里ぐらし (河出文庫)


戦後の日本から単身フランスへ渡り、キャバレーでシャンソン修行をしたという女性ですね。
有名なのは今日のタイトルにしました"東京の空の下オムレツの匂いは流れる"と"巴里の空の下オムレツの匂いは流れる"です。
料理エッセイの元祖、まるで料理研究家みたいな扱いを受けることが多い彼女ですが、フランスで暮らしていた頃のエッセイは一味違います。
キャバレーで一緒に舞台に立つ人たちの悲喜こもごも、人間関係のいざこざ、そして人情。
登場人物は皆一癖も二癖もある人ばかり。
アクの強いだけでなくバックボーンにかかえた悲しい出来事や辛い出来事、夜の世界で働くことになった理由などなど、単なる文化の違いだけでなく人間の性みたいなものがにじみ出ています。
"日本は~"とか"海外は~"みたいな説教臭さもなく、ただフランスで暮らして仕事をして、そこで出会う仲間や風土、嬉しいことや悲しいことが綴られていて、まるで自分も巴里に行ったかのような気分になるオススメの一冊。

ああ、ちょっとだけ行ってみたいな、巴里。